神山繁について
神山繁は俳優である。広島県呉市出身。海軍経理学校卒業。妻は女優の文野朋子。所属事務所はオフィス佐々木。進駐軍の通訳などを経て、1952年に文学座に演出部研究生として入座。後に俳優に転じる。1963年、芥川比呂志、小池朝雄、仲谷昇、岸田今日子らとともに同座を脱退し、劇作家・福田恆存を代表とする現代演劇協会・劇団雲を結成する。シェイクスピア劇や、遠藤周作作などの舞台で活躍するが、1975年、芥川と福田との対立が決定的になると、芥川と行動を共にし、雲(現代演劇協会)を脱退して演劇集団 円の結成に参加した。円では、『ペリクリーズ』『から騒ぎ』などに出演し、『ママに捧げる鎮魂歌』『山の巨人たち』『ほんとうのハウンド警部』では演出を務めた。1987年に愛妻・文野と死別すると、しばらく仕事から離れ、1989年、60歳を迎えるにあたって円を退団した。
舞台の傍ら、映画・テレビドラマにも冷徹な悪役や官僚、弁護士などの知的な役柄で多数出演。市川崑、岡本喜八、森谷司郎、山本薩夫ら、非日常性の強い娯楽作品を得意とする監督たちに好んで起用された。人気テレビドラマ『ザ・ガードマン』やサントリーのCMなどで、お茶の間にもお馴染みの顔になった。また、巧みな英語力を買われアメリカ映画『ブラック・レイン』に出演、大阪府警刑事部長役を好演している。近年では強面のイメージを逆手に取ったユーモラスな役も多い。
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