桐野夏生について
桐野夏生は石川県金沢市生まれの小説家である。別のペンネーム野原野枝実(のばら のえみ)や桐野夏子の名でロマンス小説、ジュニア小説のほか、森園みるくのレディースコミック原作も手がけている。妊娠中に友人に誘われ、ロマンス小説を書いて応募し佳作当選。以後、小説を書くのが面白くなって書き続けたという。ミステリー小説第一作として応募した『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞を受賞。ハードボイルドを得意とし、新宿歌舞伎町を舞台にした女性探偵、村野ミロのシリーズで独自の境地を開く。また、『OUT』では平凡なパート主婦の仲間が犯罪にのめりこんでいくプロセスを克明に描いて評判を呼び、日本での出版七年後にも米国エドガー賞にノミネートされ、国際的にも評価が高い。
代表作に『顔に降りかかる雨』(1994年)、『OUT』(1997年)、『柔らかな頬』(1999年/直木賞受賞作)、『グロテスク』(2003年)、『東京島』(2008年)など。
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